FX会社の実態
FX会社の実態
外国為替証拠金取引(FX)には「店頭取引」と「取引所取引」の2通りがあり、金融機関によって、どちらの方法がとられているかが異なります。
「取引所取引」とは、投資家の注文を、金融機関が外国為替証拠金取引(FX)の公設の取引所に取り次ぐ、というものです。取引所取引には、東京金融取引所が運営する「くりっく365」などがあります。
一方、「店頭取引」とは、取引所を介さず、利用者(投資家)と金融機関の相対によってお取り引きを行なうものです。
外国為替証拠金取引(FX)を扱う金融機関の多くは店頭取引です。どんな通貨を扱うかなど、取り引き条件は金融機関によって異なります。
取引所取引では、くりっく365が扱っている通貨に取り引きが限られています。
業態
銀行、証券会社が取り扱っているケース、FXを専門に取り扱っているケース(専業会社)に分けられ、専業会社は取引を行う際のスプレッド(※)幅が狭いと言われています。
※スプレッド
通貨ペア(取引対象通貨の組み合わせ)の提示レートの買値(Bid)と売値(Ask、Offer)の差のこと。
商品
商品は外国為替証拠金取引のみを扱っている会社がほとんどであり、主な通貨ペアは以下のものです。
米ドル/円 、ユーロ/円 、豪ドル/円 、英ポンド/円、NZドル/円 、スイスフラン/円、カナダドル/円 、南アフリカランド/円 、香港ドル/円、シンガポールドル/円 、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル
専業会社の中では、バイナリ―オプションを取り扱っている会社もあります。
各社の取扱い商品はほぼ同じであるため、キャンペーン、スプレッドの幅、取引ツール、取引チャネル等で差別化を図っています。
破たんした場合
FXでは、顧客の資産をFX業者の資産と分別した上で、第三者の信託銀行などに保管することを義務付けられています。(信託保全)
信託保全の目的は、投資家の資産(証拠金)の安全を保証することです。そのためのスキームとして、投資家の資産は契約先の信託銀行に預けられ、FX業者の固有資産とは区分して、信託財産として管理されます。
信託銀行に預けた資産(証拠金)は、FX業者が倒産した場合でも債権者が強制執行や仮差押等を行うことはできません。つまり、投資家がFX業者に預けた資金の安全性が向上します。
この信託保全によって、もしFX業者が倒産しても、預けたお金は倒産した業者や他の債権者に渡ることなく、信託管理人(弁護士など)を通じて投資家に返還されるということになります。
健全性
金融庁への登録、自己資本規制比率(120%以上)、信託保全の完備がそろっているかをチェックしましょう。
※自己資本規制比率についての監督命令
- 140%を下回ったとき
金融庁への届出を要する。 - 120%を下回ったとき
金融庁は、業務の方法の変更を命じ、財産の供託その他監督上必要な事項を命じることができる。 - 100%を下回ったとき
金融庁は、3か月以内の期間を定めて業務の全部又は一部の停止を命じることができる。